Deep Learning G検定の試験に向けての準備や勉強方法、当日のテクニック | そう備忘録

Deep Learning G検定の試験に向けての準備や勉強方法、当日のテクニック

はじめに

Deep LearningのG検定に2019#2(2019年7月6日試験日)に合格することができたのでその時の事を備忘録として記録しておく。

受験をして感じたのは、

  • ノー勉強だと流石に厳しい
  • 試験と勉強のコツを事前に把握しておくと有利(後述)
  • 勉強のみでは無くAIに興味を持って関連情報の収集をしながらの方が楽しいし頭に入る

の3点だった。

これから受験する人達の参考になれば幸いです。

Deep Learning G検定の合格案内

G検定とは

Deep LearningのG検定とはJDLA(Japan Deep Learning Association:一般社団法人日本ディープラーニング協会)が主催しているジェネラリスト向けの検定試験。

  • JDLAはDeep Learningによる日本の産業競争力の向上を目指している。理事長は東京大学の松尾豊教授。
  • Deep Learningに関する総合的な知識を問われる
  • エンジニア向けの検定試験もある
  • G検定の試験は2019年度は3月(#1)、7月(#2)、11月(#3)と年に3回の試験が実施される予定
  • 合格者数の累計は9,871人(2019#2を含む)
  • 2019#2の合格率は71.4%
  • 試験時間は120分で246問(だったと思う)
  • 在宅試験なので分からない問題はネットで検索する事が可能
  • 受験料は12,960円(税込み)

受験に向けての事前調査

試験について

試験の存在を知ったのは約2.5ヶ月前の4月の中旬。

面白そうなので受けてみようと思ってざっと調べた所、AIの知識がゼロの状態からだと1日1~2時間×3ヶ月程度の勉強時間が必要という記事を見つけた。

自分のスペックは50歳代、プログラミングは20年以上前にやったきりだが最近RaspberryPiを買ったのでPythonでしょぼいプログラムは作れるというレベル。

とはいえ「ゼロベースでは無いよね」と自分を励ましてとりあえずJDLAのページのシラバスを見てみたのだが「全然解けなかった。。。」

ディープ・ラーニングの手法は多少は分かっても歴史や過去の動向に関する問題はからっきしだったのでそれなりに勉強をしないと合格できないことを実感した。

Googleで検索すれば

またオンラインで在宅試験とあったので「自宅でGoogleで検索すれば何とかなるのでは?」とも思ったのだが問題数が多すぎる。

120分で246問なので1問に30秒をかけられない。

という事は検索をしまくっていたら時間が足りなくなってしまうので、やはり理解をしていないと合格できないと改めて感じた。

実際に自分は2019#2の試験でGoogleで検索したのは20問も無かった(時間が足りなくて出来なかった)

またそれもある程度内容が分かっていて確認の意味での検索なので全く分からない状態からの検索だと恐らく数問しか出来ないと思う。

合格ライン

合格ラインを明示していないので戸惑った。

という事は”何点取れば合格”というのが分からないので勉強をしていても現時点での自分の位置が把握できない。

TOEICみたいに点数で判断するのならまだしも合格/不合格だとラインが分からないとモヤモヤする。

仕方が無いのでとりあえず勝手に、

  • 合格ライン70%
  • 目標80%

に設定した。

ネットで検索をすると自己採点で60%の人でも合格しているので実際の合格ラインはもう少し低いのかも知れない。

合格率

過去の合格率を調べてた所、50%以上(今回は71%と過去最高)とかなり高いことが分かった。

理由を考えてみたのだが、新しくできたばかりの協会(2017年6月1日設立)でG検定の資格がまだまだマイナーなので「今は情報集能力の高いAI業界に近いコアな人達が受験をしている状態なのでは」との仮説を立てた。

という事はこれから知名度が上がってくるに従って合格率は下がってくるのかも知れない。

しかし上記は自分の勝手な仮説(妄想)なので根拠は無い。

合格率が高いことで妙に安心・慢心しないように自分で勝手に仮説を立ててみた。

購入した書籍と勉強方法

G検定公式テキストはJDLAの推薦図書になっていたので購入した。

ゼロベースから勉強するのであれば読んだほうが良いと思う。

この本は2周読んだ。

最初はざっくり読みながら出題範囲と傾向の把握した。

1週目は一週間、早い人は1~2日もあれば読み切れると思う。

2周目は読みながら関連のある単語をGoogleで調べて内容や意味をより深く理解する事を目的にした。

というのもAIの歴史関連は読んで記憶すれば済むのだがディープ・ラーニングの手法や研究分野は応用問題が出題されるので本を読んで暗記だけでは手こずる問題が多い。

自分は調べた内容をGoogleドキュメントに記録してまとめていった。

これは暗記する意味もあるのだが試験日当日にネットを検索するよりも自分のGoogleドキュメントを検索した方が高速で知りたい情報にすぐにたどり着けるという面で非常に有効だった。

2周目はおよそ1ヶ月あれば終わると思う。

次に買ったのがディープ・ラーニングG検定の問題集。

公式テキストはほぼ理解したので「買わなくても大丈夫かも」と思いつつ問題集を買ってみたのだが結論から言うと買ってよかった。

というのも公式テキストの各章に載っている問題集と傾向が違う。

むしろこちらの方が本番の試験の問題に傾向が近かった気がする。

問題集も公式テキストと同様に問題を解きながらポイントになりそうなキーワードを調べてGoogleドキュメントにまとめてゆく勉強法を続けた。

単純に問題集を解くだけだったら1、2日で終わるのだが調べてまとめると大体1ヶ月かかった。

Googleドキュメントは最終的には72ページになった。

最後に購入したのはAI白書。


2020年7月11日 追記

自分が購入したのは2019年版。最新版が出ていたのでリンク先は2020年度版にしている。

内容的には面白かったので購入しても良いとは思うが”試験に合格”という観点からは必須では無い気がする。

後述するがAIに興味を持って色々と調べたりしていると、この書籍の内容とかなり被る知識を既に身に付けてしまうのでその意味で上記の様に感じた。

逆説的に言うとこの本を読んで面白いを思えるぐらいAIに興味をもって色々と調べたり知識を身に付ける事ができれば良いのだと思う。

試験当日のテクニックなど

開始時間の注意

試験は13:00からだが12:50から開始する事ができる。

13:00前に「試験開始」ボタンをクリックすると”そこから120分”になるので注意が必要だ。

過去のネットの記事を見るとうっかり13:00前に「試験開始」をクリックして13:00まで待ってしまい、時間をロスした人の事が書いてあった。

解き方

解き方は人それぞれだとは思うが自分は最初に246問一気に最後まで答えを記入した。

答えが怪しい問題もその都度Googleでは調べずに合っていると思う答えをとりあえず選択して速度重視で最後まで解いた。

尚、自信が無い問題はマークをしておいたので後からその問題に一覧から簡単に戻ることができる。

その都度Googleで調べ始めて後半の時間が無くなってしまい、解ける問題も解けなくなってしまうのが嫌だったのでその方式にしたのだが、自分的には正解だったと思っている。

どのようなやり方をするにしても事前に解き方のルールを決めておく事はテクニックとしても重要だと思う。

ちなみに最後の問題まで記入した時点で約40分の時間があったのでその40分でGoogleで検索をして自信が無い問題を調べ直して答えを修正した。

問題の出題の仕方

文中の(ア)~(オ)を埋める問題が出題されるのだが実際の試験では(ア)で1問、(イ)で1問と別の設問・回答になっていたので回答方法に一瞬戸惑った。

練習問題では1つの設問で(ア)~(オ)を埋める出題形式だったで、ちょっと躊躇したが、分かっていれば何てことは無いので念の為、書いておく。

傾向

公式テキストでは事例や法律に関する問題は大した問題が載っていなかったので、勉強はさらっと流しただけだったのだが2019#2では結構出題されていた印象がある。

出ても1、2問だと思っていた所、20問近く出た気がする。

自動運転の現状とかはもっと調べておけば良かったと今にして思う。

テキストだと事例はどんどん古くなってしまうのでテキストや問題集の事例を暗記するだけでは無く、最新の事例について常に情報をキャッチアップしていく姿勢が大事なのかも知れない。

バックアップ準備

試験の途中でパソコンやネットの調子が悪くなっても嫌なので、

  • パソコンは2台用意
  • ルーターは前日に再起動(調子が悪い時があるので)
  • 無線LANの他に有線LANの準備
  • LTEでテザリングの準備

を念の為にしておいた。

気合が入りすぎていて、ちょっと恥ずかしいのだが受験料(12,960円)が無駄になるのも嫌なので万全を期した。

大切だと思ったこと

書籍、問題集の丸暗記だと歯が立たない問題が出てくるのでキーワードを元に自分で興味を持って色々と調べる事が大切だと感じた。

AI関するニュースやメルマガを読んでいると勉強して覚えたDeep Learningに関する知識がつながる瞬間があり、やる気が出てくる。

そうこうしているうちにAI白書に載っている知識は自然についてきた気がした。

例えば自分はSmartNewsアプリを使っているのだがSmartNewsではAIによるニュースのカテゴリ分類をやっているという記事を以前に見かけて何となくは知っていた。

記事の文章、写真から「スポーツ」「エンタメ」などにAIがカテゴリ分類している。

今回、LDA(Latent Dirichlet Allocation)モデルを調べている中でSmartNewsがこのモデルを使っている事がわかった時が、”知識がつながった瞬間”でもっと色々と知りたくなった。

興味を持てないと辛い勉強になってしまうので知識欲を満たす楽しい瞬間に出来れば今後も継続して知識を増やせると思った。

合格者コミュニティ

JDLA資格試験の合格者のみが参加できるコミュニティCDLE(Community of Deep Learning Evangelists)があるらしい。

Evangelists(伝道師)というのもちょっと恥ずかしいけど参加してみたいと思っている。

2021年1月6日 追記

合格した翌月からCDLEに参加しているのだが、結論から先に言うと参加して非常に良かったと感じている。

CDLEメンバーが参加できるSlackがあるのだがDeep Learningに関する最新のニュース、情報が共有されているので非常に刺激になる。

またG検定(E検定)取得したは良いけど具体的な社内での活動に結びつけることが出来ないで悩んでいる人やスキルアップによる転職に不安を感じている人たちが居て、共感できた。

「自分ももっとやらないと」という気持ちにさせて貰える。

後はCDLEメンバー限定の勉強会やLT(Lightning Talk)も頻繁に開催されている。

リアル開催の楽しさもあるとは思うがコロナ禍なのでオンライン開催(しか経験していない)なのだが、地方在住なので気軽に参加できるのはありがたい。

状況が許すようになれば一度ぐらいはリアルイベントにも参加してみたいと感じられるコミュニティだ。

最後にCDLEのシールを購入(実質、配送費)したので写真を載せておく。

以上で今回の記事を終了とする。

最後に

この記事が何処かで誰かの役に立つことを願っている。

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souichirou

やった事を忘れない為の備忘録 同じような事をやりたい人の参考になればと思ってブログにしてます。 主にレゴ、AWS(Amazon Web Services)、WordPress、Deep Learning、RaspberryPiに関するブログを書いています。 仕事では工場に協働ロボットの導入や中小企業へのAI/IoT導入のアドバイザーをやっています。 2019年7月にJDLA(一般社団法人 日本デイープラーニング協会)Deep Learning for GENERALに合格しました。 質問は記事一番下にあるコメントかメニュー上部の問い合わせからお願いします。

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