CUDA Toolkit のインストール(Ver 10.0 → 11.4) | そう備忘録

CUDA Toolkit のインストール(Ver 10.0 → 11.4)

CUDA Toolkit

CUDA(Compute Unified Device Architecture)は NVIDIA が開発・提供している高性能の GPU アクセラレーションアプリケーションを作成するための開発環境の事。

NVIDIA の グラフィックボードを積んでいるパソコンで GPU を使った機械学習を実行する際には学習、推論が高速になるのでツールキットをインストールをしておきたい。

自分は既に Ver 10.0 をインストールしていたのだが Ver 11.4 をインストールしたので備忘録として記事にしておく。

きっかけ

CUDA Toolkit Ver 11.4 をインストールしたきっかけは TensorFlow のバージョンを 2.6 に上げたので、 Python から以下のスクリプトでバージョンの確認を行った。

import tensorflow as tf;
print('TensorFlow', tf.__version__)

その際にバージョンは表示されたのだが同時に、以下のエラーメッセージが表示された。

Could not load dynamic library 'cudart64_110.dll';dlerror: cudart64_110.dll not found
cudart64_110.dll not found のエラー

CUDA はインストール済みだったので念の為にインストールフォルダー(C:¥Program Files¥NVIDIA GPU Computing Toolkit¥CUDA¥v10.0¥bin)を確認した所、cudart64_100.dll となっており、バージョンが 10.0 の dll だった。

CUDA Ver10.0のDLL

要求されていたのはバージョンが 11 のDLL(cudart64_110.dll)だったのでツールキットを最新版にアップデートする事にした。

環境

尚、当方の環境は以下の通り。

本体

DELL G7 15 7588

OS

Windows 10 Home(64 Bit)

グラフィックボード

NVIDIA GeForce GTX 1060

CUDA

CUDA Ver 10.0 が既にインストールされている

Python

Ver 3.8.5

CUDAのインストール

ダウンロード

NVIDIA のこちらのページにアクセスして OS を選択(Windows)する。

CUDA Toolkit ダウンロードページ
  • Operating System:Windows
  • Architecture:x86_64
  • Version:10
  • Install Type:exe[local]

を選択した。

Install Type で local を選択すると約 2.8GB のインストーラーがダウンロードされるので時間はそれなりに掛かる。

一方、exe[network]を選択するとインストール時に必要なコンポーネントのみのインストールなのでダウンロードは早いのだが、必要に応じて各コンポーネントを再ダウンロードする必要がある。

一気にインストールしたかったので「Download[2.8 GB]」ボタンをクリックした。

OSやアーキテクチャ、インストールタイプを選択する

実行

ダウンロードした cuda_11.4.1_471.41_win10.exe を実行する。

一時的なインストーラーの解凍先フォルダーが表示されるので「OK」ボタンをクリックする。

テンポラリーフォルダーの指定

NVIDIA ソフトウェア使用許諾契約書が表示されるので確認して「同意して続行する」ボタンをクリックする。

使用許諾契約書

インストールオプションは”高速(推奨)”を選択して「次へ」ボタンをクリックする。

インストールオプション(高速)

Visual Studio

有効なバージョンの Visual Studio がパソコンにインストールされていなかったので以下のメッセージが表示されてしまった。

本来なら先にこちらのページから Visual Studio をインストールする様だが今回は cudart64_110.dll を使いたいだけなので、understand ・・・ にチェックを入れて「NEXT」ボタンをクリックした。

Visual Studio から CUDA を使用したい時は先に Visual Studio をインストールしておく必要があるが、Python、TensorFlow の環境で CUDA の DLL を使用したいだけであれば事前にインストールサれていなくても特に問題は無かった。

CUDA Visual Studio Integration

Visual Studio がインストールされていないので一部 Not Installed があるが「次へ」ボタンをクリックする。

インストール

インストールが終了したので「閉じる」ボタンをクリックする。

インストール完了

確認

先程と同様の手順で Python のスクリプトから TensorFlow のバージョンを確認した所、今度はエラーメッセージは表示されなかった。

TensorFlowのバージョンの確認

また以下のコマンドで CUDA のバージョンを確認した所、11.4 と表示された。

nvcc --version
CUDAバージョンの確認

CUDA Ver 10.0の削除

Ver 11.4 をインストールした際に Ver 10.0 は削除されないので手動でアンイストールする必要がある。

Windows のスタートボタンー>設定ー>アプリ からCUDA10関連のアプリを削除する。

  • NVIDIA CUDA samples 10
  • NVIDIA CUDA rumtime 10
  • NVIDIA CUDA documentation 10
  • NVIDIA CUDA development 10

を削除した。

また Ver10.0 への PATH が環境変数に残っているようであれば削除する。

最後に

この記事が何処かで誰かの役に立つことを願っている。

尚、当記事中の商品へのリンクはAmazonアソシエイトへのリンクが含まれています。Amazonのアソシエイトとして、当メディアは適格販売により収入を得ていますのでご了承ください。

souichirou

やった事を忘れない為の備忘録 同じような事をやりたい人の参考になればと思ってブログにしてます。 主にレゴ、AWS(Amazon Web Services)、WordPress、Deep Learning、RaspberryPiに関するブログを書いています。 仕事では工場に協働ロボットの導入や中小企業へのAI/IoT導入のアドバイザーをやっています。 2019年7月にJDLA(一般社団法人 日本デイープラーニング協会)Deep Learning for GENERALに合格しました。 質問は記事一番下にあるコメントかメニュー上部の問い合わせからお願いします。

質問やコメントや励ましの言葉などを残す

名前、メール、サイト欄は任意です。
またメールアドレスは公開されません。