Google Adsenseで納税情報の管理から免税の申請を行った | そう備忘録

Google Adsenseで納税情報の管理から免税の申請を行った

納税情報の管理

このブログの広告収入を確認するためにGoogle Adsenseにログインをした所、ページの上部に「重要: 他の税務情報が必要かどうかをご確認ください。お支払いの源泉徴収を正しく行うため、すべての YouTube クリエイターとパートナーの皆様に、税務情報を提出していただく必要があります。」 のメッセージが表示されていた。

税務情報の提出

YouTubeはやってはいるがまだ広告収入はないのでイマイチ状況が分からなかったのだが、ブログの広告収入の方はある。

放置をしておくと広告収入が振り込まれなくなる可能性があるとの事だったので色々と調べてみた。

どうやら、

  • Googleがアメリカ在住ではないクリエイターへの税の取り扱いを変更した
  • 日本に住んでいて日本人向けのブログ、YouTubeでも報告義務がある(アメリカから見る可能性もあるので)
  • 2021年5月31日までに報告する必要がある
  • 報告をしないと総収入から最大24%の税率で控除される可能性がある
  • 日本在住でアメリカで事業を行っておらず租税条約の優遇処置を申請すれば課税されない(実際の条件は後述)
  • 申請はGoogle Adsenseから行う

との事だったので早速申請をした。

申請手順

ページ上部に表示されている「税務情報を管理」をクリックする。

※または左側メニューの「お支払い」、「設定、設定を管理する」「アメリカ合衆国の税務情報の編集ボタン」「税務情報の管理」で税務情報の管理ページでも同様のページが表示される。

ページが表示されたら「税務情報の追加」ボタンをクリックする。

税務情報を追加

米国の税務情報

  • 口座の種類は何ですか:個人
  • 米国民であるか、米国に在住していますか:いいえ

を選択して「次へ」ボタンをクリックする。

個人、米国民で無いを選択

W-8納税申告

前述の選択よりW-8フォームが必要との旨、表示される。

「W-8BEN:米国外の個人が最もよく使用するフォームです。また、租税条約の恩典を申し立てる際にも使用します」を選択して「W-8BEN フォームの記入を開始する」ボタンをクリックする。

W-8BEN納税申告

納税者番号

納税者番号(マイナンバー)を入力する。

  • 個人名:日本語は入力できず英文字のみ
  • 国籍:日本
  • 外国のTIN:マイナンバー番号

を入力して「次へ」ボタンをクリックする。

納税者番号情報

住所

住所を英語表記で入力して「送付先住所は定住所と同様」にチェックを入れて「次へ」ボタンをクリックする。

※県だけはプルダウンで日本語で選択できる。

住所を英語表記で入力する

租税条約

  • 租税条約下で源泉徴収に適用される軽減税率の請求を行っていますか?:はい
  • 米国との租税条約の適用のある国の居住者:チェック
  • 国:日本

を選択する。

※日本は米国と租税条約を結んでいるので「はい」が選択できる。

租税条約 米国と租税条約の適用のある国

下にスクロールして特別な料率や条件にて免税を申請するサービスにチェックを入れる。

申請可能なサービスは以下の3つ。

  1. サービス(AdSenseなど)
  2. 映画、テレビのロイヤリティ(特定のYouTube 映画、番組、Playパートナーなど)
  3. その他の著作権のロイヤリティ(PlayやYouTubeパートナープログラムなど)

サービスを選択したら条項と段落はプルダウンから選択(1つしか選択できない)して源泉徴収率で「0%(軽減税率)」を選択する。

全てのサービスで0%(軽減税率)を選択して申請が通れば米国からの税金は徴収されない。

また「次の条件を満たしている理由」のチェックボックスにチェックを入れる。

  • 米国内に恒久的施設を所有していない
  • 米国内の固定拠点から米国内で個人事業主としてサービスを行っていない
  • ロイヤリティが支払われる権利または財産が米国内の恒久的施設または固定拠点と実質的に関連していない

事がチェック可能な条件なので注意。

米国で何か事業をやっている人で無ければ条件を満たしているのでチェックする事ができる。

特別な料率や条件

書類のプレビュー

下記の4種類のフォームが作成されるので確認した後、「作成された税務書類を確認したうえで、私が知る限り、その内容が真実で正しく、完全であることを誓約します。」にチェックを入れて「次へ」ボタンをクリックする。

  1. フォームW-8BEN:映画とテレビ番組
  2. フォームW-8BEN:その他の著作権作品
  3. フォームW-8BEN:サービス
  4. フォームW-8BEN:デフォルト
書類のプレビュー

納税証明

  • 戸籍上の姓名:英字で署名
  • 署名欄に記された人物はご自身ですか:はい

を選択して「次へ」ボタンをクリックする。

署名

米国内で行っている活動とサービス、および宣誓供述書

米国内で行っている活動とサービス、および宣誓供述書にて、

  • 納税者番号 セクションに記されている個人または事業体は、これまでに米国内で Google を対象にした活動やサービスを行ったことがありますか?:いいえ
  • 私は、Google またはその関係会社に提供するサービスが米国外でのみ実施されること・・・:チェック

を選択して下にスクロール。

※米国で活動をしておらずサービスを提供する労働力や資本が物理的に米国外にある事が条件なので注意。

2021年5月26日 追記

米国からのアクセスに対する広告収入を免税・減税される為にはここで「はい」を選択するべきでは?との指摘がコメント欄にあった。

自分のブログは日本語なので米国からのアクセスはほぼ無いのと、米国在住の人が日本(AWSの東京リージョン)のブログにアクセスした場合は「米国内での活動とサービスに当たらない」と判断して「いいえ」を選択したが、こちらについてはもう少し調べてみようと思う。

2021年5月27日 追記

米国から日本のサーバーのブログにアクセスした場合、米国内での活動とサービスに該当するのかを税法に詳しい知人に確認した。

  • 米国からのアクセスを米国内での活動と判定するかは判断が分かれる
  • 一般的な感覚では米国内の活動とは言えないが現状はグレーゾーンの状態
  • 現在の米政権は税収の為に米国内での活動と判定したい様に見える(あくまで個人的感覚)
  • 今後、米国からのアクセスはどこの国のブログ、サーバーであっても米国内の活動と見なされる可能性はゼロでは無い
  • 上記の際に「はい」を選択していると米国内の活動を見なされた時に減税、免税される可能性はある(但し、そもそも税収を得るのが目的なので減税、免税されない可能性もある)
  • 「いいえ」だと支払いは行われない

との事だった。

現状では「はい」「いいえ」でも直ぐに課税される事は無さそうだが、今後「米国からのアクセスを米国内での活動とみなす」となった場合、「はい」の方が減税、免税される可能性が残されていると解釈した。

また米国からのアクセスがほとんど無くて広告収入も無いサイトについては「いいえ」で良いと判断した。

尚、知人は税理士では無く資格取得の為に勉強してる段階なので専門家とは言えない。

あくまで個人の1考察で、いかなる保証も出来ない事を前提して欲しい。

また同様の内容をGoogle Adsenseのコミュニティにて質問をしているがまだ返答はない。

恐らく現時点では誰も明確に答えられない状態なのだと思う。

米国内で行っている活動をサービス
税務上の地位の変更に関する宣誓供述書

過去にGoogle Adsenseから支払いを受け取った事があるかどうかで選択するラジオボタンが異なる。

自分は広告収入を受け取っていたので、

  • 過去にお支払いを受け取ったことがある既存のお支払いプロファイルの税務情報を提出します

を選択する。

「偽証した場合偽証罪で罰せられるという条件の下・・・云々」にチェックをして「送信」ボタンをクリックすると申請フォームが送信される。

過去の支払状況

情報が送信された。

情報が送信された

税務情報の承認

数分で登録したメールアドレスに「税務情報が承認されました」のメールが届く。

あっさり承認されて思ったより申請は簡単に終了した。

税務情報が承認されました

情報の変更時

何らかの理由で税務情報を変更したい時には先程の手順で税務情報の管理を呼び出して「新しいフォームを送信」ボタンをクリックする。

新しいフォームを送信

「新しいフォームの作成を開始」ボタンをクリックして先程の手順でフォームを修正する。

終わりに

申請作業は正直ちょっと面倒だったが、ひとつひとつの項目を良く確認しながら進めればなんとかなるレベルだと思う。

しかし入力を迷う項目も結構あったのでこれで完全に正しいのかは迷う項目もあった。

Google Adsenseの日本語ヘルプがもう少し親切に書いてあっても良いのに、と感じた。

申請の期日は2021年5月31日までなので早目の申請をオススメする。

以上で今回の記事を終了とする。

最後に

この記事が何処かで誰かの役に立つことを願っている。

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souichirou

やった事を忘れない為の備忘録 同じような事をやりたい人の参考になればと思ってブログにしてます。 主にレゴ、AWS(Amazon Web Services)、WordPress、Deep Learning、RaspberryPiに関するブログを書いています。 仕事では工場に協働ロボットの導入や中小企業へのAI/IoT導入のアドバイザーをやっています。 2019年7月にJDLA(一般社団法人 日本デイープラーニング協会)Deep Learning for GENERALに合格しました。 質問は記事一番下にあるコメントかメニュー上部の問い合わせからお願いします。

14件のフィードバック

  1. 匿名 より:

    とても分かりやすく、参考になりました!
    ありがとうございます!!!

    • souichirou より:

      コメントありがとうございます。
      急にメッセージが表示される割にイマイチ入力項目が分かりづらいですよね。
      お役に立てた様で何よりです。

  2. 匿名 より:

    参考にさせていただき、無事に承認されました!
    ありがとうございました!

  3. 匿名 より:

    画像つきで解説頂き、とても分かりやすく助かりました!
    ありがとうございました!!

  4. youtuber より:

    凄く分かりやすかったです!素晴らしい!ありがとうございました。

    • souichirou より:

      youtuberさん コメントありがとうございます。
      なるべく分かりやすい様に記事にした積りなので褒めてもらってありがたいです。

  5. 匿名 より:

    「米国内で行っている活動とサービス、および宣誓供述書」についてなのですが、本当に「いいえ」を選んでしまっても良いのでしょうか?
    iボタンを押すと見られるメッセージの中には、「[いいえ] を選択した場合、お客様は、米国内で行われるサービスまたは活動に関して、Google はお客様またはお客様の組織への支払いを行わないことを認めることになります。」という文言があります。
    大した額にはならない人がほとんどでしょうが、アメリカのユーザの広告クリックとかがまるごと対象外になってしまいかねないと思うのですが…。
    サイトによっては、決していいえを選んではいけないと書いてあるものもあります。(はいを選べが主流みたいですが…どこも理由が書いてありません)
    https://www.muscle-hypertrophy.com/?p=14123

    • souichirou より:

      コメントありがとうございます。
      確かにはいを選べとのサイト、ありますね。
      ちょっと調べてみます。ご指摘ありがとうございます。
      本文中は注記を入れておきます。

      • 匿名 より:

        助かります!
        ちょっと自分には手に負えないので、詳しい方に調べて頂けると本当に助かります…

        • souichirou より:

          記事中に追記をしてますので詳しくはそちらをご確認ください。
          要約すると米国からのアクセスを米国内での活動と判定するかどうかはグレーゾーンで、今後変わる可能性がありうるとの事でした。

          • 匿名 より:

            すみません、返信したと思っていたのですができてませんでした…
            5月末の時点では完全に「????」というような状態だったのですが、断言できていないとはいえ、はい/いいえのそれぞれの大まかな意味が理解できてかなり参考になりました。
            ありがとうございました!
            (これだけのお礼言うのにこんな遅くなっちゃって申し訳ないです…)

          • souichirou より:

            わざわざ、丁寧なお礼のコメントありがとうございます?
            お役に立てたようで何よりです。

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