ラズパイZEROとモーションセンサーで見守りシステムをつくる(その6 外箱の作成)
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前回からのつづき
ラズパイとモーションセンサーで実家用の見守りシステムを構築した時の6回目。
今回は機器の外箱をMDF材で製作した時の備忘録。
尚、記事の最後に製作の様子の動画を載せているので確認してみてほしい。
今回で一応、見守りシステムは完成とする。
- 初回の「全体構成とハードウェア編」はこちら。
- 2回目の「事前設定編」はこちら。
- 3回目の「AWS IoT CoreとDynamoDBの設定」はこちら。
- 4回目の「プログラムの説明」はこちら。
- 5回目の「systmdや遠隔操作編」についてはこちら。
今回はラズパイとモーションセンサーを覆う外箱を100円ショップの材料と工具を中心に製作した時の記事なのだが正直、木工はあまり得意ではない。
なので木工が得意な人の記事内容と比較すると参考になる部分は少ないと思うが、備忘録としての意味と100円ショップの材料・工具中心で製作している部分が多少でも役に立てばと思い記事にすることにした。
見守りシステム
見守りシステムの全体構成図は以下の通り。
これらの製作方法については以前を記事を参照して欲しい。
外箱の製作
はじめに
外箱に100円ショップの材料・工具を中心に製作することを決めた理由は、
- 良い材料を使うほどの木工テクニックが無い
- 実家に置くので多少見栄えが悪くても大丈夫
- 室内に置くので耐久性はそれほど求められていない
- 100円ショップは色々な材料・工具が置いてあって侮れない
- ローコストでおさまる
などの理由からだ。
サイズを決める
次に迷ったのが外箱のサイズ。
ラズパイはケース付きのスターターキットを購入していたのだが、ケースは無視してRaspberry Pi Zero WHの本体(基盤)を直接MDF材にビス止めして最小のサイズにするか、ケースに入れた状態で外箱を製作するのかに迷った。
諸々考えたのだが、
- 無理にサイズを最小にする必要性は低い
- 発熱した時にMDF材にダイレクトで無い方が良いのではないか
- ケースに入っていたほうがホコリに強そう
などの理由でケースに入れた状態での外箱を製作することにした。
完成形
ちなみに完成形の写真は以下の通り。
これの製作手順の記事となる。
材料・道具
必要な材料や道具は以下の通り。
下記の材料・工具の他にRaspberry Pi Zero WH(本体)とケース、モーションセンサーなどのハードウェアが必要だがそれについては以前の記事を参照して欲しい。
MDF材
MDF(medium density fiberboard)、日本語では中密度繊維板と呼ばれ木材チップ細かくして合成樹脂で接着したもの。
のこぎりや糸ノコで簡単に切断できて加工が簡単な割に、そこそこ丈夫なので使うことにした。
ダイソーで1枚100円(税抜)で購入している。
NATURAL MILK PAINT
塗装用のNATURAL MILK PAINT(アースホワイト)をダイソーで100円(税抜)で購入した。
実家の内壁が白ぽいので壁に掛けることを想定して白系統の色にした。
CRACKING MEDIUM
上記のNATURAL MILK PAINTと組み合わせて使うと塗装面をアンティーク調にひび割れた状態にできると書いてあったのでダイソーで100円(税抜)で購入した。
特にアンティーク調にしたかった訳ではないが、並んで置いてあったので(ついついの)ついで買いした。
工作用刷毛
工作用の刷毛を2本(NATURAL MILK PAINTとCRACKING MEDIUM用)ダイソーで100円(税抜)で購入した。
塗装用の受け皿
塗料を出す時の受け皿。
専用の受け皿が塗料の横に売っていたが、こちらのプラスティックケースの方が使いやすそうだったダイソーで100円(税抜)で購入した。
木工用セメダイン
MDF材の固定に木工用セメダインをダイソーで100円(税抜)で購入した。
ミニビスJS ブロンズ16
背面の固定にミニビスを使った。
こちらは100円ショップではなく近所のホームセンターで以前に購入したものを使用した。
マグネットテープ
天面の蓋を開け閉めする構造にしたかったのでマグネットテープをダイソーで100円(税抜)で購入した。
金属製ワッシャー
マグネットテープの反対側(蓋側)に取り付けるための金属製ワッシャー(4つ)。
以前にホームセンターで購入したものを流用した。
瞬間接着剤
マグネットテープやワッシャーを固定するのに瞬間接着剤をダイソーで100円(税抜)で購入した。
微量で強力に接着するので重宝している。
ドライバードリル
MDF材への穿孔(穴あけ)などで以前から持っているRYOBIのドライバードリル(CDD-1020)を使ったがMDF材は柔らかいので手動のドリルでも十分だと思う。
木工用ドリルセット
以前から持っている木工用のドリルセットを使ったが100円ショップのドリルでも十分だと思う。
糸ノコ
モーションセンサーや電源口を取り付ける穴を開けるためにドリルで穿孔して糸ノコで切り抜くのに使用する。
以前から持っていた糸ノコを使用した。
のこぎり
MDF材を切断するのにZ ライフソーを使用している。
替刃式なので切れなくなった刃だけ交換すれば良い。
精密ドライバーセット
背面のビス止めに以前から持っていたe-Valueの精密ドラーバーセットを使用した。
3本のビス止めだけなので100円ショップの極小のプラスドライバーでも十分だと思う。
ヤスリ類
紙やすりや木工用やすり。
以前にダイソーで100円(税抜)で購入したもの。
カッターナイフ
MDF材は柔らかいのでカッターナイフでも加工がやりやすい。
以前にダイソーで100円(税抜)で購入したもの。
製作手順
正面と背面
正面のサイズは10cm✕10cmとした。
モーションセンサーを取り付ける為の穴の中心をドリルで空けた後に糸ノコで丸く切り抜いてヤスリで整形する。
その後、カッターナイフを使って取り付けるための四隅を切り取る。
底面と天面
底面は幅は10cmで高さは4cmとした。
USB供給の電源用の穴を上記と同じ手順でドリル、糸ノコ、ヤスリを使って穴をあける。
天面は同サイズで穴をあけていないものを用意する。
側面と全体
側面を作成して仮組みした所。
ラズパイゼロの向かって一番右がUSB給電の為のポート。
塗装
塗装の手順は、
- NATURAL MILK PAINTを塗る
- 乾燥させる
- CRACKING MEDIUMを塗る
- 3.が乾燥する前に更にNATURAL MILK PAINTを塗る
- 乾燥させる
※容器は塗装前に十分に振って中身を均一にする事
塗装結果は以下の写真の通り。
塗装(特に端の部分)にクラッキングが入ってアンティーク調になった様に見えるので、まぁこれはこれで面白い質感だとは思う。
セメダインで固定
前面、側面と底面は外すことが無いので木工用セメダインで固定した後、モーションセンサーをビスで前面に固定する。
モーションセンサーの上部は遅延時間と感度を調整する機能がついているので天面は開け閉めできる様にしたいので固定しない。
背面をビス止め
背面は木工用セメダインで固定せずにビス止めとした。
こうしておけば何かの時にビスを外せば背面を開けることができる。
尚、ビス止めの前に割れ防止の為に1mmのドリルで下穴を開けておく。
これは必ずやっておいた方が良いと思う。
天面はマグネットテープ
天面の本体側はマグネットテープを必要なサイズに切って貼り付ける。
最初はテープについている接着材だけで接着していたが弱かったので瞬間接着剤を使用した。
天面は金属製ワッシャー
天面には金属製のワッシャーを瞬間接着剤で貼り付ける。
写真で改めて見ると塗装が雑なのが目立つがご容赦願いたい。
完成
完成形。
当初(側面をセメダインで接着するまで)は天面をマグネットテープ式にする事を想定していなかったので天板がマグネットテープと金属製ワッシャー分だけ浮いてしまっているが、まぁ実家用なので良しとした。
本来であれば側面の板をもう少し短くする必要がある。
続く
見守りシステムに関する記事は今回で終了する予定だったのだが外箱をダイソーの「緊急小物ケース」で作り直した所、モーションセンサーにノイズがのるようになってしまった。
作り直した外箱とノイズを除去する為にフェライトコアを装着した時の記事はこちら。
動画
製作の様子の動画。
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